こだわり拝見再発見 VOL.8

音の美しさを楽しむために、
存在するものがある。

 多目的ホールに欠かせない設備のひとつに、反響板というものがある。それは、音が上や横へ抜けるのを防ぎ、客席に向かって音を響かせるという役割を持っている。もし、反響板がなければ、音が拡散して、その素晴らしさを伝えきれない。
 南砺市内の施設で唯一、反響板を有しているのが、井波総合文化センターだ。ここにある波形の反響板は、正面の正反、舞台の上手と下手にある側反、天井を覆う天反の計4枚。正反は備え付けだが、側反と天反は天井から吊り下げられており、通常は客席から見えない高い位置に収納されている。それらが表舞台に登場するのは、主にピアノのコンサートや、合唱や吹奏楽の演奏会などの時。電動でゆっくり降ろされ、音が最も美しく響く角度まで動かされ設置される。さらに、観客席の壁面も反響板同様、波形の造り。ホール全体が反響を美しくするために造られている。だから、どの席に座っても豊かな響きを楽しめるのである。
 20年前の開館から、施設と同じ時を歩み続けている反響板。生の音や歌声を純粋に楽しむための、なくてはならない設備なのである。

井波総合文化センター舞台画像
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